Radiogenic リーディングスペクタクル『優雅な秘密』・・・”孤独の共有”
8月19日公開
忘れないうちに・・・と思ってちょこちょことまとめていたものに手を入れて、公開します。
いつものことではありますが、「事実」と「感想」と「希望」の入り混じったものになっています。
また、例によって特に役者さんの名前が書いていないものは、春猿さんについての記述であること、ご承知置きください。
さらに。基礎情報・・・つまり出演者、筋立て、ストーリーなどについては他の方のすばらしいブログをご覧になることをお勧めします。どうも、苦手なんですね・・・。
昼の部は当日券を購入しました。そうしたら偶然! 前売りで買っていた夜の部と同じ席になって、本当に驚きました。周りは後援会やFCの方々だったようで、きれいなお姉様や奥様たちに圧倒されていました。 席が前すぎて、役者さんたちの視線が上(後方席)の方に流れてしまっていたのが悔しかった。
- あまりに役者さんたちが近く、メイクや瞬きまではっきり。子どもが時々騒いでいたのだけれど、そんな瞬間に暗がりの中で春猿さんがふっと目を上げたのまで見えてしまって、どきっとした。
- 右近さんのセリフが二つ三つはいると、すぐに春猿さんが舞台に上がる。少ーし仮面を被った笑顔だな、と暗がりの中の横顔を見ながら思う。スピーカーからの「ねえ、きみはどこから来たの?」は、やはり男性っぽい、言い換えれば少年っぽい。スピーカーを通す声はほとんどそう聞こえる。
- 衣装は、腰と肩のところに短いベルト、両肩に金ボタンの、パイロットや軍隊の制服のようなもの。だから、少し男性らしさがあったのね。でも、クニチカは夢を見ている女の子そのもの。右近さんのベストの左胸には星の刺繍が。
- 背筋がピシッと伸びた段治郎さん、さすがに素敵だ。舞台上の右近さんと見つめ合ったまま舞台に上がっていく。ついでに。舞台後方に退場する時、右近さんの美しい歩き方に見惚れてしまった。腰から下に生えている足だけが、別のもののようにすっすっと動き、上半身はぶれもしないのだ。
あれ? スミルノフ、でしたっけ? 私の記憶ではスミルノバさん。女性の科学者かな〜と漠然と感じていたのですけれど・・・ま、いいや。
”リトル・プリンス”と聞いて「小公子」が浮かんでしまった私。頭の回線が時々ヘンなところにつながってしまいます。困ったものだ。
”ひとのひみつ”
- と〜っても素敵なことを言っておられるのだけれど、どうしても思い出せないこのセクション。きっと、言葉を通り越した何かが私の奥深くにスポッと落ち着いているんだ、・・・そういうことにしておこう。
- Konishikiのポスターを部屋に貼って何が悪い、と心の中で反発していた小錦ファン(ただし、現役時代)の私^^;
- 先がわかっているから、ちょっと笑いとリラックスを期待しすぎてしまった。ごめんなさい。大事なのは、路子ちゃんの「でも、よーく考えると笑えないのよ。」で立ち止まって考えること。とはいえ、ミステリアスな雰囲気が春猿さんから消えているから、安心して聴いて&見ていられるセクションなのだ。色気は、、、普通だし(?)。
- 今日の大向こうには応答が付き(中ブロックの最前列に座っていた男の方。なんだか、雰囲気が違うと思っていたんだ・・・)、拍手もできた。気持ちいい〜。アップテンポのセリフの応酬から一転、「よッ! おもだかや!」ズシンと響くような節がまた、心地いい。
- 身から離した白いものをどうしたか、の掛け合いも絶妙、だが割合軽かった。「鼻先に・・・?」「北森、追い出されたい?」「四股を・・・」「ほんと帰る?」軽妙、爽快。そしてもう1つ。パシっとキャッチしたその手で「いえぃ。」と親指を立てたときの得意そう、且つ悪戯っぽい顔! あ、人差し指に指輪が。あれ、クニチカの時にもあった?
はい、犬です。
”聖夜のリボン”
- 背景の映像は大理石の壁、のように見える。教会のイメージかな、と思う。
- 徹の呼びかけ「いい暮らし、したいよな。そうだろ?」に「ん・・・そうでもないけど」と応える瞬間、絹江は胸から天井を仰ぐ。そして、組んだ右の足先がふっ、と揺れたのだ。上手く言えないけれど、何か気持ちが流れ込んできた。
- かみさまからの贈り物を受取った二人は、空を見上げて目を閉じる。右近さんが目を閉じてからもしばらく見開いていた春猿さん。そこになにか、目を離せないほど素敵なものがあったのかしら? その表情は本当に、おっとりとした女性なのだけれど、暗転するや否や上手に引っ込む影は活動的で、ちょっとせっかちな男性だ。不思議だ。
- 古藤さんが背中のすぐそこを通っている。それなのに呼吸も声も足音も衣擦れも聞こえなくて、立体映像が通っているようだった。だからこそ彼の視線の先には三機の飛行機やそれに搭乗しているパイロットの表情までが彼と同じ世界に、見えてくる。
- 砂浜に降り立つ二人の役者さんが近すぎて、本当にどきどきする。気をつけないと、物語の中に引き込まれて入ってしまいそうだ。27年間、クドウが応えてくれるのを、帰ってきてくれるのを待ち続けていたリトル・プリンス、なのかな。何度も何度も、呼びかけたのかな。目覚めた時にクドウが言う「ひとりにして、ごめんな。」と、二度目の同じセリフにはやはり、27年の歳月が流れている。ここでも左右逆転現象が・・・クドウの“左の耳に”クニチカの声が流れてくるのだ。
- 「これでもうあたし、思い残す事は何もない。」安心したような調子が、七月の「もう、行き通いは思いのまま。」とつながる。けれど・・・。
- 最後、少年の日のクドウと少女(王子様ではなく)クニチカの明るい声が響く。たった数時間前に聴いた会話なのに、27年の時間が流れ込んでくるようで強い“郷愁”に襲われる。
わりと子どもが多く目に付いた客層でした。あと、外国からの方。
が、一番印象に残っているのは”小学校高学年か中学生くらいの女の子とお父さん”の組み合わせ。・・・ちょっとキツくはなかったかしら、と勝手に想像しました。あと、私ならカップルで来るのも避けたいな・・・ほんと、勝手。
たまに、ありませんか? 子別れ物を母と観にいくと気まずい・・・とか。私だけかな。