お菓子の思い出

夏といえばくず焼きだけれど(参照:7月14日の記事)、一年を通して憧れるお菓子がある。

加賀、森八さんの「千歳(ちとせ)」。不思議なお菓子です。


味などについてここで表現しても仕方がないので、このお菓子について、大切な思い出を。


最初に知ったのは大学の茶道部で。部内のお茶会で後輩が選んで出してくれたこの「千歳」が忘れられなくて、これは何? と訪ねました。そうしたらたずねられた彼女は、なんと片付けていた水屋をひっくり返して品書探し出し、を渡してくれたのです。
・・・・・・二年後、卒業の時にもらった寄せ書きに「お菓子について訊いてくださって嬉しかった。」と書いてくれたのは彼女一人ではありませんでした。先輩らしい事は何もできなかったけれど、、、こんなことで心が近くなれるのね。


そんなわけで「千歳」は私にとって特別なお菓子になったのです。特別だからこそ、特別な贈り物にしかできないわけで。


次の思い出は、舞台のために三ヶ月ほど歌の指導をしてくださった先生にお礼として差し上げた時のこと。その時はなにも仰らなかったのだけれど、後になってメールを下さいました。
「(先生は)石川の生まれなので嬉しかった。特に(同居されている)お母さまには馴染みのあるお店で、本当に懐かしがっていた。」
恥ずかしながらこの時、初めて名産品とか名菓の生まれを意識し、その意味も考えたのです。


私は石川県には行ったことがないから、それ以降は憧れの土地になっている。何か不思議な、印象がある。石川県出身の知り合いも(その先生以外には)いないから、よけいにその印象が強くなっているのかもしれない。


思い出がどんどん広がってしまいました。

「千歳」。見た目も紅白でおめでたく、忘れられない味。次にいただく機会があったら、写真も載せたいな・・・。先日ね、家族のお祝いに買ったのですが、全て白のものにしてしまって・・・。