国立劇場『梅初春五十三驛』

2007年初観劇はこれ!
「どんな舞台なのだろう。」というドキドキと、新春のワクワクと。半蔵門の駅で思わず階段を一段跳びで駆け上がっていたのは、私です。
大劇場ロビーでの獅子舞、あちこちで買わされる新年の挨拶。客席を飾る餅花、いつもより多い和服姿の女性、いや、男性も。「時間がない、と諦めずに来てよかった。」そんな幸せな気持ちでいっぱいです。


月初めでもあり、あまり時間に余裕もないので、簡単に。

  • 好演していたのが梅枝さんおくら。今まで目立たないお役ばかり見ていたので、あんなにも人間の体温を感じさせる女形とは、新しい発見です。
  • 時蔵さん大姫が可愛らしすぎる! 特に序幕でのおっとりした台詞のまわし方、眼の動かし方、、、恥らうのもぎこちない感じがして、思わず抱きしめたくなってしまいます。二幕目で足を痛めたときにはお婆さんに見えてしまったけれど、それでも菊五郎さん義高と並ぶと10代のお嬢ちゃんに早変わりするから不思議。
  • 女性しか見ていないのか? そんなことはありません。序幕を始めいくつかの場面に使われる座敷の床下、布に描かれた絵ではなく抜かれていたのがちょっと嬉しい。
  • 義高は、悲劇の少年といったイメージがあったのに、段々と”青く”なっていく菊五郎さんに、私も血の気が引いて青くなってしまいました。
  • 二役の三津五郎さん、どうしても同じ方には見えないのですが。
  • 三津五郎さんと三津衛門さんの義太夫、あれは・・・やはりお稽古なさるんでしょうね。素人耳ですが、上手すぎ!